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プルースト 死の恐怖を乗りこえる1

italie20110910 171

プルーストを読みはじめたとき
まず感じたのは表現が技巧的で
誇張が多いということだった。

しかし、詩的な描写がときおり出てきて
その華麗さは息をのむほどに素晴らしく
つい読みつづけてしまった。

そして、誇張の多い技巧的な表現に慣れてくると
しだいにそれが当たり前になって
技巧は気にならなくなった。

そればかりか、やがて誇張も感じなくなり
プルーストは感じたままを
むしろできるだけ忠実に表現していると思うようになった。

自分の体験のリアリティに
忠実な表現を試していて
その結果がこれまでにない表現となり
技巧的に見えていただけなのだった。

そして、いまでは
プルーストほど正直な表現者は
いないと思っている。

「失われた時を求めて」で述べられた
死についての考えも
実に正直なものだと思う。

プルーストは死の恐怖を克服している。

そのプロセスは
最終巻「見出された時」で
かなり詳しく述べられている。

この巻は作品全体の仕上げとして
それまでに築いてきた建築を
完成させる役割を果たしているが
死についての考察は
そのための欠かせない要素にもなっている。
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