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ストレスの根:「黄金の午前」

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「黄金の午前」はトーマス・マンのことばで
学生のころ誰だったかの本で読んで知ったのだが
彼は午前を貴重なものとして
執筆もその時間帯にしていた
ということだったと思う。

ポール・ヴァレリも
目覚めるとすぐに思考をはじめ
メモをとっていた。

起きてしばらくは
頭がよく働くという経験なら
多くの人にあるだろう。

睡眠が精神の疲労物質を除去してくれたかのようで
思考がスムーズに動く感じがする。

考えを整理したり総合したりするのは
午前中に限るという習慣がいつのころからかついて
午前の効率的な活用が当たり前になったのだが
この習慣を固持しようという意識がしだいに強くなって
それが極端にまで進み
目覚めの新鮮な意識状態を
まるで縁まで水がはられた聖なる鉢であるかのように
扱うまでになった。

自覚はしていなかったが
「黄金の午前」を汚してはならない
そんな気分まで生じていたのかもしれない。

午前を重視する一方で
午後は処理をするといった仕事に当て
夜はなにも考えないということになった。

午前を重視するあまり
ほかの時間帯を
利用価値の低いものと見なしていた。

結果として
いい午前を実現できないことが苛立ちを生み
こちらの午前に闖入するものは
人でもものでも無意識に嫌った。

要するに
学生のころ自分を啓発した「黄金の午前」ということばが
数十年を経て一種の偶像になり
自分を縛ってストレスの原因になったのだが
もちろん、その背景には
午前を大切にしたいという思い以上に
午前中しか集中力がつづかない
午後からは疲労感が出始めるという
自分の弱さに対する気づきがあったに違いない。

だから「黄金の午前」を崇めるまでにいたったのだろう。
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