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生きている時間 4

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過去が現在を通して
未来に延びていき
その過去の積み重ねが
自分になっていく。

このような一方向だけの時間意識では
夢や希望や欲望が
濃い霧になって
死は事実上見えないから
本当のところ
自分が死ぬとは思えない。

吉田兼好は「徒然草」で
死はかならず前の方からやってくるものとは限らず
いつの間にか
人の背後に迫っているという。

その状態をたとえて
沖までの干潟が
遥か彼方まで続いていると見て
安心していると
足もとの磯から
急に潮が満ちて来るようなもの
と表現している。

死が足もとから満ちてくる

これは初めて
死をリアルなものとして
捉えるということで
この感じはやはりぞっとする。

そのとき
時間は前へ前へとは
延びていかなくなり
今ここに一時凍りつく。

しかし、その切迫した状態に
じっと目を凝らしていると
時間がその場で
たっていることに気づく。

過去から未来へという
それまでの時間の方向は
終局としての未来から過去へという
逆向きの方向と相殺して
現在だけになっている。

といっても
その場でたっている時間が
刹那的だというわけではないし
夢や希望や欲望が
失せたわけでもない。

未来という投影スクリーンが消えただけで
夢や希望や欲望は
今ここにある。

死はどうなったのだろう。

今ここしかない
という否定形として
働き続けている。

だから、今ここで実現しないものは
いつの日にか実現する
とは思えない。
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