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コクトー「耳」

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          ジャン・コクトー
          堀口大學訳

私の耳は貝の殻
海の響きをなつかしむ

この詩は「私の耳」が「貝の殻」だと
言い切っていて気持ちいい。

「海の響きをなつかしむ」
この表現に共感するのは
自分が海辺で生まれ育ったからだろうか。

ただ、コクトーのオリジナルには
「なつかしむ」という
ノスタルジックなニュアンスはない。

Mon oreille est un coquillage
Qui aime le bruit de la mer.

2行目を直訳すると
「潮騒を愛する」となり
堀口大學のなめらかな七五調を諦めるなら

私の耳は
潮騒を愛する
貝の殻

となるが、これでは詩になっていない……

詩は言葉の意味だけから生まれるわけではなく
情動を刺激する言葉の意味と
言葉の音楽性とがうまく重なったときに
成立するのだろう。
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